施工が終わった直後、お客さんに「ありがとうございました」とお伝えするとき、必ずもう一言添えることがあります。
「今日だけは、なるべくそっとしておいてあげてください」
コーティングは、施工した瞬間に完成するものではありません。ガラス系コーティング(塗装面にガラス成分を定着させる保護膜)が本来の強度を発揮するためには、皮膜が「硬化(こうか)」する時間が必要です。
今日は、施工直後の過ごし方についてお話しします。
なぜ「硬化」に時間がかかるのか
ガラスコーティングは、液体の状態でボディに塗り込みます。それが空気中の水分(湿気)と反応しながら、少しずつ固まっていく。このプロセスは施工後も続いていて、完全に安定するまでには気温や湿度にもよりますが、数時間から1日ほどかかることがあります。
言い換えると、施工直後の皮膜は、まだ完全には固まっていない状態です。
この時間帯に強い刺激を与えてしまうと、定着にムラが出たり、せっかく整えた皮膜が本来の力を発揮できないことがあります。
施工直後にやってほしくないこと
特に最初の12〜24時間は、以下のことを避けていただけると助かります。
- 雨に濡らさない:皮膜が安定する前に大量の水分が当たると、定着にムラが出ることがあります
- 洗車をしない:水やシャンプーで皮膜を流すと、硬化途中の膜に影響する場合があります
- 炎天下に長時間駐車しない:急激な温度上昇が皮膜の定着に影響することがあります
- ボディを強くこすらない:皮膜がまだ柔らかい状態で摩擦がかかると、傷になることがあります
できれば屋根のある場所(車庫やガレージ)で保管していただけると理想的です。難しい場合は、日陰になる場所を選んでいただけるだけでも違います。
施工後すぐに雨に降られてしまった話
先日、施工が終わった数時間後に急な雨が降り、「心配で連絡しました」とご連絡くださったお客さんがいました。
確認のためにお話を聞くと、雨には当たったものの激しい雨ではなく、ボディはすぐに乾いたとのことでした。施工後の状態や時間帯、その日の気温なども含めて確認したうえで、後日状態をチェックしましょうとお伝えしました。結果として問題は出ておらず、ひと安心でした。
「何かあったら気軽に連絡してください」というのは、口先だけの言葉にしたくないと思っています。施工して終わり、ではなく、気になることがあればいつでも声をかけていただけるとうれしいです。
まとめ
- コーティングは施工後も「硬化」が続いており、完全定着には時間がかかる
- 最初の12〜24時間は、雨・洗車・炎天下駐車・強いこすりを避ける
- 屋根のある涼しい場所での保管が理想
- 気になることがあれば遠慮なく連絡を
施工のあと、最初の24時間を丁寧に過ごしていただけると、コーティングが本来の力を発揮しやすくなります。
お客さんの車が長くきれいでいられるように、施工後のことも一緒に考えるのが私の仕事だと思っています。ご不明な点があれば、ぜひ気軽にお声がけください。